ホワイトニング後にできるまだらは何?正体と対処法を紹介

ホワイトニングを始めると、歯に白い斑点が見られることがあります。歯がまだらになっていると見栄えが悪くなるため、「できるだけ目立たないようにしたい」と思う方は多いでしょう。今回は、ホワイトニング後に見られるまだらの正体と原因、対処法について詳しく解説します。


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ホワイトニングで出るまだらの正体は「ホワイトスポット」

 

ホワイトニングを始めた際に、歯の表面に白いまだらのような斑点が現れることがあります。これは「ホワイトスポット」と呼ばれるもので、歯のエナメル質に現れる白い斑点です。

ホワイトニングによって目立つようになる場合もありますが、ほとんどの場合、ホワイトニングを始める前から歯に存在している傾向にあります。

ホワイトスポットは、エナメル質が何らかの原因で脱灰されることによって起きます。なかには、ホワイトニングの過程でそのコントラストが際立つことで、まだらに見えることがあるのです。

歯のまだらな見た目が気になる場合には、ホワイトスポットの対処法について専門医に相談するのが良いでしょう。

ホワイトスポットで見られる状態

ホワイトスポットが軽度の場合、歯にほんの小さな白い斑点がいくつか見える程度です。これらの斑点は小さく、特に近くで見なければほとんど気づかれません。また、歯の表面は滑らかで、痛みや不快感もほとんどないため、多くの場合、特別な治療を必要としません。

重度の場合は、斑点が大きくなり、歯全体にまだら模様のように広がります。斑点が目立つため、見た目に強く影響し、場合によっては歯の表面がザラザラした感触になることもあります。この状態では、審美的な問題があるため、ホワイトニングを続けるか、専門的な治療(コンポジットレジンやラミネートべニアなど)を受けることになるでしょう。

ホワイトスポットができる要因

ホワイトスポットができる原因としては、主に栄養不足やエナメル質の形成異常、遺伝的な要因などが考えられます。ホワイトスポットは、美容的な観点から気になることが多く、原因を理解することで適切な対処法を見つけることが可能です。

ここでは、ホワイトスポットの主な原因について詳しく解説します。

栄養不足

歯が形成される時期に、体が必要とする栄養が不足すると、エナメル質がしっかりと形成されません。この栄養の偏りが原因で、歯にホワイトスポットができることがあります。

特に成長期の子どもにおいて、栄養バランスの取れた食事は重要です。そのため、カルシウムやビタミンDなど、骨の形成にかかわる栄養素が不足すると、歯の表面が十分に石灰化されず、まだら模様のような白い斑点が現れやすくなります。

初期虫歯

初期虫歯は、歯の表面の脱灰(だっかい)が進行している状態を指します。この段階では、虫歯菌がエナメル質にダメージを与え、硬い組織が溶かされ始めます。その結果、ホワイトスポットが形成されることがあるようです。

初期の段階では痛みを伴わないことが多いため、定期的な歯科検診で早期発見し治療してもらいましょう。また、虫歯にならないよう、日頃から予防することが重要です。

エナメル質の形成不全

エナメル質形成不全とは、先天的または後天的な要因でエナメル質が正常に形成されない状態を指します。この状態が原因で、歯の表面に白い斑点が現れることがあります。

特に乳歯に多く見られ、石灰化が十分に行われなかった部分にホワイトスポットができやすくなります。この現象は一度形成されると自然には消えないため、早期の対応が必要です。

遺伝

ホワイトスポットの形成には遺伝的な要因も関わっています。両親の歯にエナメル質形成障害がある場合、その遺伝を引き継いで同様のホワイトスポットが現れることがあります。

遺伝的な要因が影響している場合は、特に予防策を講じることが難しい場合があります。そのため、定期的な歯科検診とホワイトニングの進行具合に応じたケアが必要です。

ホワイトスポットが目立っている場合の対処法

ここでは、ホワイトスポットが目立ってしまったときの対応策を紹介します。

様子を見る

ホワイトニングを施術した直後は、白い斑点がより目立って見えることがあります。これは、歯の表面にあるミネラルの不均一な再沈着によるもので、通常数日から一週間程度で落ち着き、斑点が目立たなくなることがあります。

焦らずに様子を見て、自然に馴染んでいくかどうかを確認しましょう。

ホワイトニングを継続する

ホワイトスポットが目立つ場合でも、ホワイトニングを継続することで歯全体が元の歯の状態に近づき、斑点との色の差が目立たなくなることがあります。どの程度継続するかについては、歯科医と相談しながら決めるのが良いでしょう。

無理に施術を続けるのではなく、状態を確認しながら適切な判断を行うことが大切です。

コンポジットレジンをする

ホワイトスポットが自然に改善されない場合には、コンポジットレジンを用いた治療も選択肢のひとつです。これは、白斑部分を削り、歯科用プラスチックを削った部分に詰める方法です。

ただし、レジンは経年劣化によって黄色く変色する可能性があるため、将来的なメンテナンスが必要となることも理解しておきましょう。

ラミネートべニアをする

もうひとつの方法として、ラミネートべニアがあります。これは、歯の表面を薄く削り、付け爪のような形のセラミックの人工歯を装着する方法です。この施術により、ホワイトスポットを隠すだけでなく、白く美しい歯を再現することが可能です。

長期間にわたって自然な仕上がりが維持されますが、周囲の歯と色調のバランスが維持できるかなど、将来的には不安もあります。また、健康な歯を削るリスクもあるので、デメリットを踏まえた上で施術を受けるか検討しましょう。

まとめ

ホワイトニングによって歯にまだら模様が出る原因は、「ホワイトスポット」と呼ばれるエナメル質の白い斑点です。ホワイトスポットは栄養不足や初期虫歯、エナメル質の形成不全、遺伝などが主な原因とされています。ホワイトニング後にこの斑点が目立つことがありますが、多くの場合一時的であり、時間が経てば目立たなくなることもあります。もし改善が難しい場合は、専門的な治療法もありますので、歯科医に相談してみましょう。