口臭が起きる原因
ここでは、口臭が起きる原因について解説します。
生理的口臭
生理的口臭とは、口腔内で細菌が増殖して起こる一時的な口臭のことです。唾液の分泌量が低下して口腔内が乾燥し、抗菌・殺菌作用が低下することが主な原因です。
生理的口臭は、唾液の分泌量が減りやすい空腹時や起床時に発生します。水分や食事の摂取、歯磨きなどで唾液が分泌されるとすぐに改善される場合があります。
病的口臭
病的口臭とは、歯垢や歯石、虫歯や歯周病などの口腔内のトラブルが原因で起こる口臭のことです。
歯垢は歯の表面についた細菌で、臭いの強いガスを発生させます。唾液に含まれるミネラル成分と、歯に付いた歯垢が結合して硬くなったものが歯石です。歯石の上についた歯垢は歯磨きでも取り除きにくいため、口臭の原因になります。
また、舌苔(ぜったい)も口臭の原因となります。舌苔とは、細菌や食べかすなどが舌の表面に溜まり、苔状になった物質のことです。唾液の成分や細菌、微生物などが含まれており、舌苔の層が厚くなると口臭がきつくなります。
心理的口臭
心理的口臭とは、不安やストレスなどが原因で発生する口臭のことです。
ストレスを感じると、唾液が粘性を高めて外界からの細菌を防ごうとします。唾液の抗菌作用や洗浄作用などのはたらきも弱まるため、口臭がきつくなるのです。
心理的口臭は精神的な問題で引き起こされることが多いため、歯磨きなどのケアだけでは解決できません。心療内科やカウンセリングなどで根本から解決する必要があります。
飲食物やタバコ
臭いの強い食べ物や飲み物を摂取することも、口臭の原因のひとつです。体内に飲食物の臭いの成分が吸収されると、肺を通して鼻や口から排出されるため口臭がきつくなります。
臭いが強い代表的な飲食物は、にんにくやニラ、脂質の多い肉、アルコール、コーヒーなどです。
また、タバコを吸っている場合も口臭が引き起こされます。タバコに含まれるタールやニコチンなどの成分には、唾液の分泌を抑制するはたらきがあるためです。
今すぐできる口臭対策
ここでは、今すぐできる口臭対策を紹介します。
歯磨き・うがいをしっかりする
口臭の大きな原因は、主に食べかすや汚れなどのプラーク(歯垢)です。歯磨きやうがいによってプラークを取り除き、口臭を緩和させましょう。
歯磨きの方法
歯磨きをする際は、歯と歯の間や、歯と歯茎の境目にある細菌をしっかり取り除くことがポイントです。歯ブラシの毛の硬さは「普通」を選び、ブラッシングの際はやさしく小刻みに動かしましょう。
また、歯間ブラシやデンタルフロスを使用するのもおすすめです。歯間ブラシを使用する際は、歯と歯の間で細かく動かしながら丁寧に汚れを取り除きます。デンタルフロスは、歯に沿わせるようにして前後にゆっくり動かしましょう。
うがいの方法
生理的口臭は、うがいをするだけでも緩和されることがあります。
口臭予防に効果的なうがいの方法は下記の通りです。
1.口腔内の約半分ほどの量の水を口に含む
2.歯を閉じた状態で頬や唇を動かし、汚れを水流でかき出すようにうがいをする
3.前歯と唇、奥歯と頬の間にも水を流し込む
4.上あごに舌をこすりつけ、舌の表面にある細菌や汚れも除去する
5.これらの動作を4~5回に分けて行う
口のなかに含む水の量を少なめにして、強い水流を作り出すのがポイントです。
舌磨きをする
舌の表面に溜まった汚れを除去すると、口臭を軽減できる場合があります。
舌磨きは下記の手順で行います。
1.口をゆすいで舌を湿らせる
2.舌ブラシや歯ブラシを舌に軽くあて、奥のほうから前に動かして汚れをかき出す
3.うがいをして汚れを外に出す
力を入れて強くこすりすぎると、舌の表面の組織が傷ついて炎症を起こしてしまいます。かえって口臭が強くなることがあるため、ブラシで舌を軽くなぞる程度にとどめておきましょう。
マウスウォッシュやデンタルリンスを使用する
マウスウォッシュやデンタルリンスで口をゆすぐと、歯垢や食べかす、虫歯や歯周病の原因となる細菌を洗い流せます。1日に2~3回程度を目安に、食事のあとや就寝前などに使用するのがおすすめです。
ただしアルコール成分が強すぎると、口腔内の乾燥につながる場合があります。過剰に使用すると、唾液の分泌量が少なくなるおそれがあるため注意しましょう。
キシリトール配合のガムを噛む
キシリトール配合のガムを噛むと、虫歯や歯周病を予防できます。虫歯の原因となる菌がキシリトールを分解できないため、口臭の原因や虫歯の原因菌の発生を抑えられるのです。
キシリトールには、主に下記のような効果が期待できます。
・細菌の活動を抑える
・口腔内の酸を中和させる
・唾液の分泌を促す
ガムのなかに糖分が含まれていると、細菌が繁殖して口臭を悪化させる場合があるため、シュガーレスのガムを選びましょう。
お茶を飲む
お茶にはポリフェノールの一種であるカテキンが含まれています。カテキンには消臭効果や抗酸化作用、殺菌作用があるため、口腔内の細菌の繁殖を予防して口臭を抑えられます。
口臭予防に効果的なお茶の種類は、緑茶、ほうじ茶、麦茶、ウーロン茶などです。ただしカフェインが含まれているお茶を過剰に摂取すると、唾液の分泌を抑制してしまう場合があります。かえって口臭が悪化するため、適量の摂取を心がけましょう。
口臭の予防策
ここでは、口臭の予防策を紹介します。
水分をこまめに摂取する
水分を摂取すると唾液の生成が促進され、口臭の原因になる食べカスや細菌を洗い流せます。
唾液には口腔内のpHバランスを調整し、細菌の増殖を抑制するはたらきもあります。1日1.5~2リットルを目安に、こまめに水分を摂取しましょう。
また、食事の際に良く噛むことも唾液の分泌を促します。口臭を予防できるほか、食べ物の消化・吸収を促進できるため健康の維持にも効果的です。
口呼吸ではなく鼻呼吸を意識する
口呼吸は口腔内を乾燥させてしまうため、日頃から鼻呼吸を意識することが大切です。
鼻呼吸をすると、体内に取り込まれた空気が、鼻の粘膜で加湿されてから口腔内や喉に送り込まれます。しかし口呼吸は空気を直接取り込むため、乾燥して口腔内に細菌が増えてしまうのです。
また、睡眠時の口呼吸にも注意が必要です。鼻呼吸を促すサージカルテープを使用したり、マスクで口腔内の乾燥を防いだりして対策しましょう。
口臭の原因になりやすい飲食物は避ける
口臭の原因になりやすい飲食物は避けましょう。アルコールやコーヒー、紅茶などは口腔内の粘膜を刺激するため、口臭の原因である細菌を増殖させてしまいます。にんにく、らっきょう、ニラなどの臭いが強い食品にも注意が必要です。
一方、にんじんやほうれん草、ブロッコリーなどの緑黄色野菜には、ミネラルやビタミンが豊富に含まれているため口内環境を整えられます。
また、リンゴや緑茶に含まれるカテキンには殺菌・抗菌作用があるため、口腔内にある菌の増殖を抑える効果があるといわれています。
ホワイトニングをする
ホワイトニング自体に口臭予防の効果はありませんが、口腔内の健康状態を見直すきっかけとしておすすめです。
ホワイトニング前に歯石や歯垢を取り除けたり、溶液によって汚れの再付着を防げたりするため、口臭予防につながります。
ホワイトニングをするなら、セルフで行える「美歯口ホワイトニング」をご利用ください。通常のホワイトニングと比べて低価格なため、出費を抑えながら美しい歯を目指せます。
ホワイトニングで使う溶液には、食品などにも使われる成分が含まれているため、安心して利用できるのも魅力です。
美歯口ホワイトニングができる店舗については、ホワイトニングネットで検索できます。口臭を抑えながら白く美しい歯を手に入れたい方は、お近くの店舗を探してみてください。
まとめ
口臭の原因には、主に虫歯や歯周病、飲食物やタバコなどがあげられます。口臭を予防するためには、歯磨きやうがいで口腔内を清潔にしたり、水分をこまめに摂取したりすることが大切です。
口臭でお悩みの方は、本記事で紹介した口臭予防法を参考に実践してみてください。