歯の着色汚れの原因
なぜ、毎日歯磨きをしているのに歯が茶色くなったり黄ばんだりしてしまうのでしょうか。
ここでは、歯の着色汚れの原因を解説します。
歯の着色汚れ「ステイン」とは
歯の着色汚れはステインとよばれています。ステインは歯に蓄積されていき、黄ばみやくすみにつながっているのです。
では、ステインは口の中でどのように発生するのでしょうか。
ステインは、食物中に含まれるポリフェノール類と、歯の表面のエナメル質を覆っているペリクルというタンパク質が結びついたものです。つまり、ポリフェノールを多く含む食物を摂取することで、口の中でステインができやすくなり、結果として歯が黄ばんだりくすんだりしているのです。
ポリフェノールを多く含むもの
ポリフェノールを多く含む食品にはどのような種類があるのでしょうか。
歯の着色汚れの原因になりやすい、ポリフェノールを多く含んでいる食品には、以下のようなものがあります。
・コーヒー
・カレー
・チョコレート
・お茶
・赤ワイン
そのほかにも、豆腐や納豆などの大豆製品、バナナなども歯の着色汚れの原因になりやすい成分がふくまれています。
また、タバコのヤニはほかの食品よりも強力なステインができやすいため、十分な注意が必要でしょう。
歯の着色汚れの解消法
もし、歯の着色汚れが起きたとき、普段の歯磨きだけでは着色汚れをキレイに落とすことはできないでしょう。では、どうしたら歯の着色汚れをキレイに落とせるのでしょうか。
ここでは、歯の着色汚れの解消法についてご紹介していきます。
セルフケア
自分でできる方法として、セルフホワイトニングがあります。
ホワイトニング用の歯磨き粉やホワイトニングキットなどの自宅でできる着色汚れ解消を目指せる製品を使用します。中には、電動歯ブラシにステイン除去機能がついているものもありますので、自分に合った方法をためしてみてください。
そのほかにも、サロンや専門店に行ってホワイトニング（照射）を行う方法があります。医療行為ではないため、保険は適応されませんが、サロンスタッフの方と歯の状況を相談しながら着色汚れを落としていけるでしょう。
自宅で行う方法も、サロンに通う方法も、着色汚れの度合いによって効果が出るまでの時間が異なります。
自宅で行う場合は、数週間から数か月かかる場合もあり、続けるためには手軽でストレスのない方法を選びましょう。
歯医者
セルフケアを続ける自信がない場合は、歯医者さんでクリーニング（PMTC）してもらう方法がおすすめです。歯医者さんが行うクリーニングには、歯石除去と歯表面の清掃と研磨を行ってくれるものがセットになっています。
歯石除去には多少の痛みをともないますが、歯石が取れたあとの歯は、非常に見た目が良くなるでしょう。また、口臭のもとになっている歯石を取り除くことで、口臭も改善します。
歯の表面磨きは、専用の器具を使用し、歯の表面についた汚れや細菌叢などを取り除きます。歯の表面を磨いてもらうことで、歯がもつ本来の白さに近づけるでしょう。
クリーニング以外にも、歯医者さんが行ってくれるホワイトニングがあります。
歯医者さんが行ってくれるホワイトニングはオフィスホワイトニングとよばれ、こちらは医療行為にあたります。歯医者さんでしか使用できない薬剤などを使うため、1回で効果を実感できることが多いようです。
歯医者さんの指導のもと、自分の歯型からマウスピースを作成し、自宅で行えるホームホワイトニングもあります。
着色汚れをつくらないよう予防しよう
歯の着色汚れは、一度ついてしまうと自分の力だけではキレイに落としきることができません。
また、せっかく着色汚れを落としても、日ごろの生活スタイルによっては何回でも着色汚れは起きてしまいます。ですので、着色汚れをつくらないように、普段の生活から着色汚れを予防していきましょう。
着色汚れをつくらない方法は、以下の3つが効果的です。
・ステインが蓄積されるまでに落とす
・歯磨きをこまめにする
・歯磨きができない場合は、口をゆすぐ
歯にステインが蓄積しないように、ポリフェノールを多く含む食べ物や飲み物を摂取した後は、歯磨きをしたり口をゆすいだりしましょう。また、なるべく着色汚れの原因になりやすい食べ物や飲み物を摂取しない方法もおすすめです。
忙しい生活の中では容易なことではありませんが、歯磨きをこまめに行いましょう。使う歯ブラシは固いタイプよりもやわらかい歯ブラシがおすすめです。なぜなら、固い歯ブラシは口の中がスッキリしやすく、十分に磨けていないのに磨いたような錯覚をおこしやすいからです。
また、学校や会社の状況で歯磨きができない場合は、食事のあとに口をゆすぐだけでもいいでしょう。歯磨きほど予防効果はありませんが、口をゆすがないよりは多少の予防効果はあります。
もし、マウスウォッシュを持ち込めるなら、小分けタイプのものを利用すると場所も取りませんし、いつでも好きなときに口をゆすげるので便利です。歯磨きができない場合はためしてみてくださいね。
まとめ
歯の着色汚れの原因は、ポリフェノールを多く含む食物やタバコなどで、歯のタンパク質と結びついてステイン（着色汚れ）となります。ステインが歯に付着してしまうと、通常の歯磨きでは落としきれないため、ステインを落とすための対策が必要です。
歯の着色汚れを落とす方法は2種類あり、セルフケアと歯医者さんで施術してもらう方法があります。どちらを選ぶか迷ったら、どれくらい歯を白くしたいかで選択するとよいでしょう。
着色汚れを歯に付着させないためには、普段の生活の中で食事や歯磨きに気をつけることが効果的です。ぜひ、今回の記事を参考にして、歯がもっている本来の輝きを守っていきましょう。