ホワイトニング歯磨き粉で歯が白くならない理由とは?より効果的なホワイトニングを紹介

ホワイトニングで歯を白くしたいと思い、まずは自宅で手軽にできるホワイトニング歯磨き粉からはじめてみたいと考える方は多くいらっしゃいます。しかし、その使用感には個人差があり、人によっては効果を感じない場合もあるようです。 今回は、ホワイトニング歯磨き粉の仕組みや白くならない理由、正しい使い方について詳しく解説します。効果が出ない場合の対策方法もあわせて紹介するので、ぜひ参考にしてください。


この記事は約6分で読み終わります。

ホワイトニング歯磨き粉の仕組み

薬剤を用いるホワイトニングには、過酸化水素をはじめとする成分が含まれており、それらが歯の表面の着色物質を分解(≒漂白)することで歯を白くします。しかし、このような「歯を白くする濃度の過酸化水素」の取り扱いには医師免許が必要であるため、市販の歯磨き粉には含まれておりません。

これにともない、ホワイトイング歯磨き粉においては汚れや着色を「削り落とす」ことで歯を白くみせるのが一般的です。そのため、歯を根本的に白くするのではなく、歯の表面の汚れを取るイメージが適切といえます。

なお、ホワイトニング歯磨き粉が効果を発揮するケースは下記の通りです。

・飲食物による色素沈着
・喫煙時に付着するヤニ
・歯磨きの不足による汚れ

着色が起こりやすい飲食物としてよく知られているのはコーヒーやワイン、チョコレート、カレーなどです。これらは共通して色が濃く、含まれているポリフェノールや合成着色料が、歯の表面をコーティングしているタンパク質(ぺリクル)と結びつくことで色が定着してしまいます。

また、タバコのヤニや日々の歯磨き不足は、毎日蓄積されることで歯の黄ばみに拍車をかけてしまうのです。

このような歯の表面における汚れの付着に対しては、ホワイトニング歯磨き粉の削って落とす力が有効的に働きます。

ホワイトニング歯磨き粉で歯が白くならない理由

上記で解説した通り、歯表面の汚れはホワイトニング歯磨き粉で落とすことができますが、効果を発揮しないケースもいくつかあるため紹介します。

・歯の表面(エナメル質)の内側にある象牙質の変色
・虫歯による変色
・加齢による変色
・詰め物や金属の被せ物の経年変化による変色

まず、象牙質に関しては歯の表面ではなく内部組織であるため、ホワイトニング歯磨き粉で改善することはできません。なお、象牙質の変色は抗生物質の影響や神経の壊死などによって引き起こされます。

そのほかのケースにおいても一時的な歯表面の汚れではないため、歯磨きで改善することはできません。例えば、虫歯による着色は歯の表面が溶けることによって生じます。また、加齢による変色は、年齢を重ねることで厚みを増す黄色い象牙質が半透明のエナメル質から透けて見えることによって起こるものです。なお、歯表面を覆うエナメル質は、年を追うごとに薄くなることがわかっています。

ホワイトニング歯磨き粉の正しい使い方

ホワイトニング歯磨き粉を効果的に使用するためには、歯磨き粉を適切に選び、正しく磨くことが大切です。それぞれみていきましょう。

ホワイトニング歯磨き粉の選び方

ホワイトニング歯磨き粉を選ぶ際に注目すべき成分と効能は、下記の通りです。

注目すべき成分 効能
ポリリン酸 (短鎖ポリリン酸・EXポリリン酸・分割ポリリン酸など) 着色汚れをしっかりと落とす
ポリエチレングリコール タバコのヤニや飲食物の着色汚れを剥がす
ヒドロキシアパタイト 歯の再石灰化を促し、着色汚れをつきにくくする

また、歯磨き粉を選ぶ際は「研磨剤」に注意しましょう。この成分は頑固な着色汚れを取りたい場合にとても有効です。しかし、歯の表面を傷つけてしまう側面もあるため、かえって汚れが付着しやすくなってしまう場合があります。そのため、なるべく研磨剤が入っていないものを選ぶか、週に1~2回程度の使用に留めるのがおすすめです。

配合されている成分に加え、自分の歯の状態に合った製品を選ぶことも大切です。例えば、歯や歯茎が敏感な方は、低刺激性のホワイトニング歯磨き粉を選ぶと安心してケアできます。

ホワイトニング歯磨き粉での正しい磨き方

自分に合うホワイトニング歯磨き粉を選べたら、次は正しい使い方をマスターしましょう。

まず、使用する歯磨き粉の量ですが、多ければ多いほど白くなるわけではありません。ホワイトニング歯磨き粉の効果を発揮するためには適量で使用する必要があります。なお、適切な歯磨き粉の量は、歯ブラシの1/3程度です。

歯磨きの際には、下記のポイントに注意してください。

1.歯と歯茎の境目に歯ブラシの毛先を45度の角度で当て、やさしくブラッシングする。
2.歯磨き粉の成分が全体に行き渡るよう、歯を1本ずつ丁寧に磨く。
3.ブラッシングは2分以上を目安に行う。
4.磨き終わった後は、少量の水で軽く口をすすぐ。

歯を白くするなら『ホワイトニング』がおすすめ

より効果的に歯を白くしたい方には、より本格的なホワイトニングがおすすめです。ホワイトニングには主に3つの方法があります。

オフィスホワイトニング

オフィスホワイトニングは、歯科医院で行うプロフェッショナルなホワイトニング方法です。高濃度の薬剤を使用し、専門の機器で活性化させることで歯を白くします。

この方法の特徴は即効性があることです。たった1回の施術で効果を実感できるので、短期間で白い歯を手に入れたい方に適しています。

ただし、色戻りが早いことや、回数を重ねると費用がかさばるというデメリットもあるため、費用面やメンテナンスの頻度を考慮しつつ、計画的に施術を受けることが重要です。

ホームホワイトニング

ホームホワイトニングは、歯科医の指導のもと、自宅で行うホワイトニング方法です。まず、歯科医院で自分専用のマウスピースを作成し、そこにホワイトニングジェルを入れて使用します。

ホームホワイトニングのメリットは、好きなタイミングでホワイトニングを行えることです。自宅でリラックスしながらできるため、忙しい方でも気軽に白い歯を目指すことができます。また、オフィスホワイトニングと比べて、長期間白さを維持できる点も魅力です。

ただし、ホームホワイトニングで使用する薬剤は歯科医院で使用するものと比較すると弱いため、効果を感じるまでにはある程度の時間がかかります。加えて、目指している白さに到達するためには歯科医の指導を守りながら定期的に使用しなければなりません。

セルフホワイトニング

セルフホワイトニングは、サロンに出向いて自分で行うホワイトニング方法です。専用のホワイトニングキットを使用し、歯の表面の汚れを除去することで歯を白くします。

オフィスホワイトニングに比べて低コストで行うことができ、手軽に始められるのが魅力です。

ただし、歯の内部漂白まで行うオフィスホワイトニングとは異なり、セルフホワイトニングは表面の汚れを落とすことを目的としています。そのため、深いシミや黄ばみの除去には限界があるため、その点に留意して利用しましょう。

セルフホワイトニングをするなら、「美歯口ホワイトニング」がおすすめです。このホワイトニングで使用する製品は、食品にも使われる安全な成分が使われています。また、通常のホワイトニングと比べて1回あたりの金額が低いため、白い歯を低コストで維持することも可能です。

美歯口ホワイトニングの施術を受けられるサロンは「ホワイトニングネット」で検索できます。ご自宅や職場から通いやすい店舗を探して、ぜひ体験してみてください。

まとめ

ホワイトニング歯磨き粉は適切な製品を選び、正しく磨くことで、歯の表面に付着した汚れを落とし、歯を白くすることができます。しかし、根本的に歯を白くすることには向いていません。そのため、より効果を実感したい場合はオフィスホワイトニングやホームホワイトニング、セルフホワイトニングで、理想の白い歯を目指しましょう。