オーラルケアの正しい方法とは?便利なケアグッズの紹介

お口の健康を保つには、正しいオーラルケアが必要です。丁寧に磨いていたつもりでも、歯並びやケアグッズによって、実際には磨き残しがあることは多いです。 本記事ではオーラルケアの方法を丁寧に解説します。正しい磨き方を身につけて、毎日の虫歯予防に努めましょう。


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オーラルケアで改善できること

オーラルケアでは、歯や歯ぐきだけでなく、舌などのケアも行うため、口のなか全体を清潔に保つことができます。

その結果、虫歯や歯周病の予防ができるほか、歯の着色汚れや口臭の発生を防ぐ効果が期待できます。

また、オーラルケアはウイルス感染予防にも役立つといわれています。

「オーラルケアでウイルス感染予防?」と意外に思う方もいるかもしれません。

実は口腔には優れた免疫機能があり、ウイルスや細菌などの病原体が侵入するのを防いでくれるのです。しかし、害を及ぼす細菌が口内に多くいると、この免疫システムがうまく機能しなくなります。つまり、歯が清潔に保たれていないと、感染リスクが高まってしまうのです。

オーラルケアは、歯の健康だけでなく体の健康を保つうえでも大切です。毎日の習慣として、正しいケア方法を覚えていきましょう。

オーラルケアに使えるグッズ5選!自分に合った選び方を解説

オーラルケアに使えるグッズはさまざまです。人によって歯並びやお口の状態は違うので、自分に合ったものを選びましょう。

ここからは、オーラルケアに使えるグッズと選び方を紹介します。

歯ブラシ

歯ブラシの形にはいろんなタイプがありますが、毛先がまっすぐなものは均等に力がかかりやすいです。そのため、基本は毛先がまっすぐにカットされているタイプがおすすめです。

ただし、歯並びによって歯間が磨きにくいと言った場合は、山切りカットや超極細毛などを選ぶといいでしょう。

ブラシの硬さには大きく「やわらかめ」「ふつう」「かため」の3つがありますが、迷ったら「ふつう」を選ぶのがおすすめです。歯ブラシが硬いと歯を傷つけてしまうおそれがあり、逆に柔らかいと汚れがしっかりと落とせないことがあります。

一方、普段の磨く力が弱いならかためを、歯ぐきが弱く出血しやすいならやわらかめが良いでしょう。自分のお口の状況に合わせて選ぶのがポイントです。

デンタルフロス・歯間ブラシ

歯ブラシで磨くだけだと、どうしても歯の隙間に磨き残しが起きてしまいます。デンタルフロスや歯間ブラシを使って、歯と歯の間を磨くことも大切です。

・デンタルフロス

歯と歯の間を清掃することができるグッズです。糸状になっていて、ブラシが入らないくらいの歯と歯の狭い隙間に滑らすようにして入れて使うことで、プラーク(歯垢)や食べかすなどを除去できます。

フロスにもいろんなタイプがあるので、自分に合ったものを選びましょう。フロスの選び方や使い方については以下の記事をご覧ください。

「デンタルフロスで歯垢を除去!正しい使い方と注意点を解説」

・歯間ブラシ

歯間ブラシも歯と歯の間を清掃することができるグッズです。小さなブラシの形状をしており、大抵は超極細タイプのSSSから普通タイプのMまで4段階のサイズに分けられています。

サイズ ブラシ通過径(mm) 適した部位
SSS ~0.8 隙間が最も狭い部位
SS 0.8~1.0 狭いものの、SSSだと緩い部位
S 1.0~1.2 少し広めの隙間。歯茎が下がっている部位など
M 1.2~1.5 やや広めの隙間

このように隙間の広さによって適したサイズが異なるため、自分に合ったものを選びましょう。

また、歯間ブラシにはI字型とL字型があります。前歯の隙間にはI字型、奥歯の清掃にはL字型がおすすめです。

タフトブラシ

毛束がひとつのヘッドになっている歯ブラシが、タフトブラシです。タフトブラシを使うと、普通の歯ブラシでは届きにくい部位も磨くことができます。

タフトブラシは大きく「山型」と「平型」に分けられます。歯と歯茎の境目、歯と歯の隙間などを磨くのには山型がおすすめです。平型のものは歯周ポケットの奥の汚れをかき出すといったときに適しています。

タフトブラシを使ったケアは、以下のような人に向いています。

・入れ歯を装着している人
・歯の矯正を行っている人
・口が小さくて普通の歯ブラシだけでは磨きにくい人
・歯科医院で磨き残しを指摘された人

マウスウォッシュ・デンタルリンス

マウスウォッシュとデンタルリンスも、オーラルケアに役立つアイテムです。

種類には洗口液と液体歯磨きがあります。どちらも液体で見た目は似ていますが、使い方が異なります。

洗口液は、口に入れてゆすぐだけのアイテムです。一方、液体歯磨きは歯磨き粉を液体化させたものです。ペースト状などの歯磨き粉と同様に、すすいだ後は歯ブラシで磨く必要があります。研磨剤が入っていないため、歯を傷つけないのがメリットです。

また、医薬部外品と化粧品の2種類があります。口のなかを浄化したり、スッキリさせたりするだけでなく、虫歯や歯周病予防、口臭予防を期待するなら、医薬部外品の商品を選びましょう。

電動歯ブラシ

歯ブラシが振動し、短時間で効率的に磨けるのが電動歯ブラシです。電動歯ブラシには、「回転式」「振動式」「(超)音波式」」などの種類があり、それぞれ特徴が異なります。

・回転式

円形のヘッドが左右にクルクルと回転して汚れを落とすので、しっかりと汚れが落ちているのを実感できるタイプです。歯を1本ずつていねいに磨きたい人に適しています。

・振動式

モーターでブラシを振動させることで汚れを落としていくタイプです。音波式と比較すると低価格のものが多く、電動歯ブラシははじめての方でも気軽に試しやすいといえます。

・(超)音波式

音波式は200~300Hzの振動によって歯垢を落とすことができるタイプの電動歯ブラシで、歯垢にアプローチできるのが特徴です。

音波式をさらに高速にしたのが超音波式で、160~200万Hzという超高速振動で歯を磨けます。細かく振動する分、ほかのブラシでは落とせないようなバイオフィルム(微生物の集合体)などを落とす効果が期待できます。

また、電動歯ブラシを選ぶ際に確認したいのが、ヘッドの大きさです。

電動歯ブラシのヘッドの大きさはさまざまで、ヘッドが大きいものだと一度に広範囲を磨けるものの、奥歯は磨きにくいといったデメリットがあります。自分の口の大きさや歯並びに合ったものを決めることが大切です。

オーラルケアの方法

グッズをそろえたら、早速オーラルケアをしていきましょう。口のなかを隅々までケアする具体的な方法を紹介します。

歯ブラシを使って丁寧に磨く

まず、歯ブラシを使って磨き残しのないように磨いていきます。上の歯は右から左に向けて、下の歯は左から右に向かってという風に順序良く磨いていくと、磨き残しを防げるでしょう。

特に歯と歯ぐきの間などは歯垢がつきやすいので、歯ブラシを斜め45度にあてて、小刻みに動かしながら磨いていきます。歯並びがでこぼこな部分は、歯ブラシがあたりやすいように縦に動かすのがおすすめです。

ただし、正しい歯磨きをしてもトラブルが起こっている場合は歯科医院で診てもらいましょう。着色汚れは、クリーニングやオフィスホワイトニングをするときれいにすることができます。

タフトブラシで細かいところを磨く

歯と歯の間や普通の歯ブラシではしっかりと磨きにくい奥歯、矯正器具の周りなどはタフトブラシを使って磨きましょう。タフトブラシは鉛筆の持ち方で持ち、気になる部分にあてて小刻みに動かしつつ磨いていきます。

歯間ブラシ・デンタルフロスを使って歯間をきれいにする

普通のブラシでは届かない歯と歯の間などは、歯間ブラシやデンタルフロスを使って清掃しましょう。

歯間ブラシは、歯間にゆっくりと入れて前後に複数回動かします。デンタルフロスは、歯にひっかけるようにして入れて上下に複数回動かし、歯の側面を清掃します。

磨いた後は口をすすぎましょう。

デンタルリンス・マウスウォッシュで口をすすぐ

液体歯磨きは口の中に含み、全体にいきわたらせた後に歯ブラシを入れて歯を磨いていきます。

洗口液も同様に口のなかに含んで全体にいきわたらせます。15~30秒間ゆすいだ後に吐き出しましょう。(洗口液の場合、歯ブラシで磨く必要はありません。)

まとめ

正しい方法でオーラルケアを行い続けると、口の中のトラブルだけでなく、ウイルス感染の予防効果も期待できます。

オーラルケアをサポートするグッズをそろえて、本記事で紹介した方法を参考にていねいなケアを継続するようにしてみてください。